不動産業界のイメージ
少し前に「正直不動産」というNHK番組が放送されました。とても人気となり私も興味を持って視聴していました。
不動産業が本来持つ負のイメージに”正直”という真逆な麗句をプラスした番組名。世間は”新鮮さ””面白さ”を感じたのではないでしょうか。不動産業を営む私は、番組内容に面白さを感じながらも若干苦笑いをしながら観ていました。
不動産は成功額も被害額も大きい
任意売却、証券化、リースバック、リバースモーゲージなどその取り扱いも細分化されてきています。
一般的な商品と比べ取り扱う金額が大きい不動産。それゆえに不動産取引に起因するトラブルで生じる被害はとても大きなものとなります。当然、深刻なトラブルが起きます。サブリース契約が問題となった女性用シェアハウス「かぼちゃの馬車」事件は記憶に新しいでしょう。
当然大きな社会問題が起こればこれを封じるべく法令が制定/改定されます。このような中、宅地建物取引士の知識だけでは対応できない分野が増え、様々な専門資格ができています。
「賃貸不動産経営管理士」指定管理戸数以上の賃貸管理をおこなう
「管理業務主任者」指定組合数以上のマンション管理をおこなう
「競売不動産取扱主任者」競売トラブルを防止する目的で制定された
「任意売却取扱主任者」ローン破産による被害を防ぐ
法律は国民の生活を守るためにある
「不動産を相続すると費用がかかりますよ」「相続登記が義務化されます」「山林を持ち続けることは将来大変な負担になります」「空き地にしておくと税金面で損をしますよ」このようなフレーズを耳にしたことはあると思います。これらのセールストークに続けてどういった提案がされるかは、私は敢えて触れません。
確かにこれらのセールストークは間違ってはいません。しかし、これらのセールストークは法律の一部を語っているだけであって決して全部を語っているわけではありません。全ての人が必ず損をするような法律はないと思って下さい。
先ずは、ご自分で法令を紐解いてみて下さい。「あの話は自分に当てはまっているか」「法令で救済措置は規定されているか」を確認していただくことをお勧めします。
皆さまの不動産を守るためには
そのような疑問を持った私は「人々に正しい知識を伝えることで個々人に正しい判断をしていただく」ことを経営信条とすることを決めました。
上でも申し上げた通り、不動産は高価な資産であるがゆえにその取り扱いでトラブルが起きやすいです。細部まで理解しないまでも要点は必ず把握して頂く必要があります。
最後に
私は愛知県の学校を卒業し、教授の勧めで特許事務所へ勤務しました。私が初めて法律に触れた瞬間であり、法律を意識して働く責任感が育てられた期間でもありました。
例えば欧米で権利を持つためにはパリ条約などを理解しなければ出願すらできませんでした。広範な権利を得るためにはより法令を意識する必要があります。
人間社会で恩恵を受けるためには法律を守らなければいけません。「法律の目をかいくぐって…」という手法は現在のような管理社会では年々できなくなっています。それゆえに、法律を理解した方が相手に対して有利に立つことができます。
法律を全て理解していくことはとても難しいことですが、法律を見方につけることはできます。
不動産を買ったり、手放したりする際は先ずご自分で関連する法令を調べてみて下さい。そして分からなかったり、もっと内容を詳しく知りたいと思われたときには、こちら永会不動産へご相談下さい。コンサルタントではありませんのでご相談は無料です。